十勝農業ストーリー

愛情かけて育てられたとうもろこし

斎藤農場/斎藤一成さん

早朝、澄んだ空気の中、小鳥のさえずりが聞こえます。区画をきっちりと分け、細やかに気を配っていることがひと目で見てとれる畑。ここで作物を作っているのは斎藤一成さんです。



日々の積み重ねが作る、みずみずしい味わい

帯広市桜木町で有機栽培に取り組んでいる斎藤農場。一成さんの父、正志さんが2000年ごろから取り組み始め、今は一成さんが中心となってとうもろこし3種類のほか、ニンジン、大豆、ジャガイモ、大根、小麦を栽培しています。

有機栽培とは、使用が禁止された化学肥料や化学合成農薬を3年以上使っていない畑で禁止資材を使わずに栽培すること。その畑で生産する畑に対して与えられるものが有機JAS認証です。「毎年、年に一度の検査があります。安心、安全な作物を提供したいとの思いで日々の作業を行っています」と一成さん。

「収穫準備をするので、食べて待っててください」と差し出してくれたのは、もぎたてのとうもろこし。その場で生のままいただくと、甘みが強くてみずみずしく、口の中にいつまでもうま味が残ります。

斎藤さんの畑では数種のとうもろこしを、時期をずらして作っています。収穫作業がしやすいようにと、畝と畝の間隔を広めに取っている畑に足を踏み入れると、フカッと柔らかな土の感触。土にも肥料にもこだわりをもっているとのことで、肥料は大豆、米ぬか、菜種などを主原料に、豚糞を加えてのオリジナルの配合です。

農作業は一日にして成らず。日々の経験、研究の積み重ねが、私たちへ与えてくれる恵みなのだとつくづく思いました。

斎藤農場
帯広市桜木町東5線112番地7
  • 1 畑は丘に面しており傾斜、排水、防風林にも恵まれ風が少ない環境とのこと。研究熱心な斎藤家の経験値からあくやえぐみの少ない野菜が作られる。
    2 複数品種栽培しているとうもころし。写真は、早い時期から収穫されるクリスピーホワイトというという品種。
    3 祖父、父、一成さんで3代目の斎藤農場。
    4 甘みが強く、そのまま食べてももちろん、料理に活用してもおいしい。

ページトップ