十勝農業ストーリー

独自の付加価値を高めたい、 確固たる信念と目的を持って

源ファーム/大美浪源さん

ケンボロー種と共に歩む

日本での生産頭数はわずか全体の4〜7%に留まるイギリス原産のケンボロー種は、あらゆる病気を保持しない品種として、海外、特に大規模な農場では重宝されています。先の事業を通してその存在を知った大美浪さんは、「次にやるならケンボロー種だ」と決めていました。今では源ファームでは岩手県から仕入れたケンボローの原種を農場で自家繁殖させています。管理方法も徹底しており、厳しい体重や体脂肪などの数値管理に始まり厚さ10センチ程もあるケンボロー種の飼育書をどこまでも厳守。そうすることで初めてケンボロー種を名乗れるのだそうです。世界的にも注目されているケンボロー種ですが日本での生産がまだまだ少ないのは、その飼育管理方法の難解さもひとつの要因としてあるのでしょう。ですが、その難しい管理基準を差し引いても、ケンボロー種を扱うメリットは大きいのだと大美浪さん。まったく病気を持たない状態で仕入れた豚は、その農場独自の菌に対する耐性しか持ちません。つまり、同じ場所から仕入れたケンボロー種でも育てる農場が違えば肉質や味などが全く異なり、独自の味を作り出すことが可能なのです。
「うちの豚を買ってくれるのは、美味しい上に、更に安全という付加価値の付いた『源ファームの豚』を求めてくれる人」。そこにはどこまでも妥協せず、信念を貫く大美浪さんがいます。

  • 4 源ファームで販売している加工品。生ハムの他、サラミやソーセージなど種類も豊富です。年に数回、全国の会員に向けて加工品を送る「手作りを楽しむ会」も好評継続中。

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